会社員が不動産投資の1棟目を買うまで|2ヶ月で融資2,300万円を引き出した全記録

不動産

「会社員でも本当に買えるの?」

不動産投資に興味を持った人が、まず最初に感じる疑問だと思う。私もそうだった。

サラリーマンが何千万円もの物件を買う。フルローンで、毎月ローンを返済しながら家賃収入を得る。頭ではわかっていても「自分にできるのか」という疑問は、なかなか消えてくれなかった。

でも今は、4棟の不動産を保有している。最初の1棟を買ったのは2010年のことだ。あの頃の自分と同じように「やってみたいけど、どうすればいいの?」と思っている方に向けて、1棟目を買うまでの道のりを、できる限りリアルに書いてみたいと思う。

【目次】

  1. すべては1冊の本から始まった
  2. 不動産会社との出会い——信頼できる人を探すことが最初の仕事
  3. 週末は物件視察のデート
  4. 資金の準備——親への相談と、自己資金の整理
  5. 運命の物件と出会う
  6. 融資・契約のタイムライン
  7. 1棟目を振り返って——初心者に一番大切なこと

すべては1冊の本から始まった

きっかけは、1冊の本だった。

山田さとしさんの不動産投資の本を読んで、「これならできるかもしれない」と初めて思えた。サラリーマンが不動産投資を始めるまでのプロセスが、リアルかつ具体的に書かれていた。読み終えた瞬間、何かが動き出した感覚があった。

📌 私が最初に読んだ本

不動産投資を始めるきっかけになった一冊です。サラリーマンが1棟目を買うまでのプロセスが具体的に書かれており、「自分にもできるかもしれない」という気持ちになれました。

山田さとし著・不動産投資の本(Amazonで見る)

本の中で紹介されていた不動産会社がいくつかあった。「本に名前が出るような会社なら信頼できるかもしれない」と考え、読み終えた翌日にはネットで検索して、面会を申し込んでいた。2010年2月末のことだ。

不動産会社との出会い——信頼できる人を探すことが最初の仕事

アポを取った当日、対応してくれたのは当時の営業部長さんだった。

最初の印象は、「この人は正直だな」だった。

多くの不動産会社は、良い面だけを話す。でもその方は違った。利回りの話をしながら、同時に空室リスクや修繕費のことも、同じ温度で話してくれた。「こういうケースでは損することもある」と、デメリットについても包み隠さず教えてくれた。

1時間ほど話を聞いた後、担当営業の方を紹介していただいた。ここから、その担当者とのマンツーマンの物件探しが始まった。

📌 余談:その営業部長さんは数年後、この会社の社長になられた

誠実な姿勢が評価されていたんだろうと、今になって思う。不動産会社選びに迷ったら、「悪い話もしてくれるか」を基準にしてみてほしい。

週末は物件視察のデート

担当者とのやりとりは、すぐに物件見学へと移行した。

毎週末、埼玉・東京・千葉・神奈川と、毎回3〜4件の物件を一緒に見て回った。物件を見ながら「この立地はどうか」「この間取りは入居者に人気か」「修繕がどこまで必要か」を聞いていった。

私はそれを心の中で「物件視察のデート」と呼んでいた(笑)。

この時期の物件見学は、単なる物件選びではなかった。不動産投資の目利きを、実物を通じて学ぶ時間でもあった。「これはない」「これはいいかも」という感覚が、少しずつ育っていった。

⚠️ 初心者の方へ
物件は「ネットで選ぶ」より「実際に見る」のが大切です。写真では分からない立地感、日当たり、周辺環境は、足を運ばないとわかりません。最初の数件は、買う気がなくても見に行くことをおすすめします。

資金の準備——親への相談と、自己資金の整理

物件探しと並行して、資金の準備も進めていた。

当時、スルガ銀行がサラリーマン向けの不動産投資融資に積極的だった時期で、担当者もスルガ銀行での融資を前提に物件を探してくれていた。

資金面で大きかったのは、親への相談だ。

正直、相談するのは少し勇気がいった。「不動産を買いたいからお金を貸してほしい」と言えるかどうか。ただ、話してみると、親は驚くほどあっさり応じてくれた。

実は、あなたが家を建てるときのためにためていたお金があるよ」

600万円が入った通帳を、そのまま渡してくれた。自分の名義で、知らない間に積み立てられていたお金だった。親の優しさに、正直泣きそうになった。

自分でも600万円の手元資金があったので、合計1,200万円を自己資金として用意できることになった。ただし、手元の現金はできるだけ残しておくことが大切だという話を担当者からも聞いていたので、実際に頭金として使う金額は最小限に抑える方針で進めることにした。

📌 自己資金について考えておくこと

  • 頭金に使いすぎると、修繕や空室時のキャッシュが不足する
  • 融資を最大限活用して、手元に現金を残す設計が基本
  • 親からの資金援助を受ける場合は、贈与税や借入の記録を明確にしておくと安心

運命の物件と出会う

2010年4月3日。担当者から1件の物件情報が届いた。

埼玉の北の方に位置する物件で、最寄り駅から徒歩12分。鉄骨造で、築30年を超えている。3階建て・6戸で、各部屋は36㎡とゆとりのある間取りだった。

数字を見た瞬間、目が止まった。

項目内容
所在地埼玉県北部
最寄駅からの距離徒歩12分
構造・築年数鉄骨造・築30年超
間取り・戸数36㎡ × 6戸(3階建て)
販売価格2,400万円
表面利回り約13%
購入時の状況満室

利回り13%。今の市場では、なかなかお目にかかれない数字だ。銀行も2,200万円まで融資が出せるという話だったので、2,300万円で買い付けを入れることにした。

最終的な着地は以下の通りだ。

項目金額
購入価格2,350万円
融資額2,300万円(25年・スルガ銀行)
月々のローン返済額122,283円
自己資金(頭金+手数料)約420万円

月々122,283円の返済。「最悪の月でも、自分の給与から払えば生活は成り立つ」——そう計算できたことが、背中を押してくれた。

融資・契約のタイムライン

物件を決めてから引き渡しまで、意外なほどスムーズに進んだ。当時の記録が残っているので、時系列で共有したい。

日付内容
2010年2月末不動産会社を訪問・担当者と出会う
3〜4月初旬毎週末、物件見学(埼玉・東京・千葉・神奈川)
4月3日運命の物件の情報を受け取り、見学・買い付け
4月19日銀行(スルガ銀行)の事前審査
4月22日売買契約の締結
4月30日(GW)金銭消費貸借契約(ローン契約)・所有権移転

2月末に動き始めて、4月30日に所有権移転。わずか2ヶ月の出来事だ。

「もっと時間がかかるものだと思っていた」というのが正直な感想だった。もちろん物件との出会いやタイミングにもよるが、動き出してから意外と早く形になることは珍しくない。

⚠️ スルガ銀行について補足
当時はサラリーマン向けの不動産投資融資に積極的な銀行として有名でした。その後の金融機関の審査は時代によって大きく変わります。最新の融資状況については、信頼できる不動産会社や担当者に相談することをおすすめします。

1棟目を振り返って——初心者に一番大切なこと

1棟目を買ったとき、私の中の判断基準はまだ未熟だった。「これでいいのか」という不安は、正直ずっとあった。

それでも踏み出せたのは、信頼できる担当者がいてくれたからに尽きる。

わからないことを聞けばすぐに答えてくれる。不安なことを正直に話すと、一緒に考えてくれる。「これは大丈夫です」「これは確認が必要です」を、フラットに教えてくれる。そういうパートナーがいることで、初心者でも安心して進められた。

不動産投資の成功は、物件選びの前に人選びから始まる——それが、15年間続けてきた今も変わらない私の考えだ。

📌 1棟目を買う前に私がやっておけばよかったこと

  • 物件見学を始める前に、もう少し本を読んで相場感を養っておく
  • 銀行の審査基準や、自分の属性評価を事前に確認しておく
  • 修繕積立の重要性を、もっと早い段階から意識しておく
  • 1社だけでなく、複数の不動産会社と話す(比較することで判断力がつく)

最後に、この記事を読んでいるあなたに伝えたいことがある。

「いつかやろう」と思っているうちに、1年が過ぎる。5年が過ぎる。不動産投資は、情報が整ってから始めるものではなく、動きながら学ぶものだと、私は思っている。

もし「相談してみたいけど、どこに行けばいいかわからない」と感じているなら、まず1冊、信頼できる本を読んでみてほしい。私が最初に手に取ったこの本は、今でも初心者にすすめられる一冊だ。

📌 私が不動産投資を始めるきっかけになった本

山田さとし著・不動産投資の本(Amazonで見る)

📌 あわせて読みたい

あなたが「不動産投資、やってみたいな」と思ったきっかけは何ですか?ぜひコメントで教えてください。同じ悩みを持つ読者の参考になることも多いので、どんな小さな疑問でも大歓迎です。

※本記事は個人の体験をもとに執筆しています。投資判断はご自身の状況に合わせてご検討ください。不動産投資にはリスクが伴います。融資条件・金融機関の審査基準は時代や個人の属性によって異なります。

プロフィール
この記事を書いた人
さいかすたろう

さいかすたろう|45歳からの自由研究

20年以上会社員として働きながら、不動産投資と資産形成を続けてきました。現在は総資産3億円。退職後の自由な暮らしを目指して挑戦中です。同じ悩みを持つ方の参考になる情報を発信しています。

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