45歳でFIREするまでの全スケジュール|退職を伝えてから最終出社日までの2か月を記録する

FIRE

45歳になった。

20年以上働いてきた会社を、今年中に退職する予定です。退職後は、会社員としての給与収入がなくなります。代わりに、不動産経営、法人の運営、資産管理を中心とした生活に移行します。

FIRE——Financial Independence, Retire Early、日本語では「経済的自立と早期退職」——という考え方があります。私の場合、退職後にまったく働かなくなるわけではありません。不動産の管理、法人の業務、ブログの執筆、植物に関する活動など、やることは引き続きあります。厳密に言えば、完全FIREというより、サイドFIREに近い状態です。

それでも、今の会社員生活を終えることは、自分の中でFIREという言葉で表現するのが一番近い。生活のために会社へ行かなければならない状態から抜け出し、自分の意思で仕事と時間の使い方を選べるようになる——そこを目指しています。

この記事は、退職の意思を上司に伝える日から最終出社日まで、FIRE直前の2か月間に何をするかの記録です。

【目次】

  1. 私にとってのFIREは、働かないことではない
  2. 45歳でFIREするまでの退職スケジュール
  3. 上司への報告——心苦しい部分もある
  4. 引き継ぎ——これが一番時間がかかる
  5. 有給消化——残日数の確認から
  6. 単身赴任先からの引っ越し
  7. 社会保険——退職後の選択
  8. 企業型DCとiDeCo——移管の準備
  9. FIRE直前に確認しておきたいお金のこと
  10. 最終出社日を迎えるまでに

1. 私にとってのFIREは、働かないことではない

FIREというと、若いうちに仕事を辞め、投資収益だけで暮らし、毎日自由に過ごす——そういうイメージを持つ人が多いかもしれません。

私が目指しているのは、そういう状態ではありません。

退職後も、仕事は続きます。不動産の物件管理、入退去の対応、修繕の判断。法人の経営、決算、確定申告。投資資産の管理。ブログの更新。いずれ取り組みたい植物関連の事業。やることは少なくない。

ただ、会社から与えられた仕事ではなく、自分で選んだ仕事に変わります。

私にとってのFIREは、仕事を辞めることではなく、生活のために会社員を続けなければならない状態から抜け出すことです。誰かの指示で動くのではなく、自分が意味を感じることに時間を使えるようになること。そこが目標です。

退職したからといって、将来の不安がすべてなくなるわけでもありません。不動産には空室リスクがあります。修繕は突然やってきます。金利が上がれば返済額が変わります。法人の収益も変動します。税金や社会保険は退職後も払い続けます。子どもの教育費もかかります。投資資産の価格は動き続けます。

FIREという言葉を使いながら、こういったリスクが残ることは正直に書いておきたい。資産形成が完了したわけでも、将来の不安が完全になくなったわけでもありません。

2. 45歳でFIREするまでの退職スケジュール

退職の意思を伝えてから最終出社日まで、約2か月のスケジュールをまとめます。

時期やること(退職手続き)FIRE後の準備
退職2か月前上司に退職の意思を伝える
退職日・最終出社日を相談する
人事部門への報告
FIRE後の生活費の再確認
不動産収入の入金予定確認
法人キャッシュフローの確認
退職7〜8週前引き継ぎ計画の作成
担当業務・取引先リストの整理
後任者との調整開始
退職後1年間の収支計画の作成
生活防衛資金の確保状況確認
投資資産の現金比率の確認
退職5〜6週前引き継ぎ作業の本格化
社内外の関係者へ挨拶・連絡
単身赴任先の退去日の確認
社会保険(任意継続 or 法人加入)の方針決定
役員報酬の水準の検討
法人の当座必要キャッシュの確認
退職3〜4週前有給消化の開始
企業型DC(iDeCo移管)の手続き開始
単身赴任先の片付け・引っ越し準備
企業型DCの残高と移管先の確認
不動産の借入状況・返済予定の再確認
大規模修繕への備えの確認
退職1〜2週前引っ越し実施
会社の備品・書類の返却
お世話になった人への最終挨拶
FIRE後の会社員以外の仕事の整理
FIRE後の1日の過ごし方のイメージ確認
妻・家族との生活費分担の最終確認
最終出社日社員証・PC等の返却
最後の挨拶
退職
退職後の生活スタート
翌日から不動産経営・法人運営へ
退職後1か月以内社会保険の手続き(国保 or 任意継続 or 法人加入)
住民税の支払い確認
iDeCoへの移管完了確認
収支の実績と計画の確認
銀行・金融機関への退職連絡(必要に応じて)
不動産管理会社への連絡先変更

3. 上司への報告——心苦しい部分もある

退職の意思を伝える場面は、やはり簡単ではありません。

上司には、長年お世話になってきました。理不尽なことを言われた記憶よりも、助けてもらった場面の方が多い。だからこそ、退職を伝えることには心苦しさがあります。

FIREを目指して退職するという言い方をすると、「お金があるから辞める」「もう働きたくない」という受け取られ方をすることがあります。実際にはそうではないのですが、言葉の選び方が難しい。

退職の理由として、嘘をつくことも考えましたが、「次のステップに進みたい」「自分の事業に集中したい」という方向で伝えることにしました。嘘ではありません。それが正直なところです。

お世話になった会社への感謝と、退職するという選択の間で、しっかり向き合った時間でした。

4. 引き継ぎ——これが一番時間がかかる

退職前の2か月で、一番時間と労力がかかるのは引き継ぎです。

担当している業務、取引先との関係、進行中のプロジェクト、定期的に発生するタスク——これらをすべて整理して、後任者が迷わず動けるようにドキュメントにまとめる必要があります。

後任者に申し訳ない気持ちと、できる限り丁寧に引き継ぎたいという気持ちが同居しています。自分が辞めることで誰かに負担をかけることへの後ろめたさは、どんな理由で退職するときにも残るものだと感じています。

FIRE退職の場合も、引き継ぎを雑にしてよい理由はありません。会社でお世話になった分、きちんと次の人に渡すことが最後にできることだと思っています。

5. 有給消化——残日数の確認から

有給休暇の残日数は早めに確認しておく必要があります。退職前に消化しきれない日数が残っていても、会社によっては買い取りが認められないケースもあります。私の場合は買い取ってもらえるようですが、条件は確認が必要です。

引き継ぎのスケジュールと有給消化を並行させる必要があるため、どのタイミングで有給に入るかを上司と早めに相談します。

有給消化期間中も、法人の業務や不動産管理は続きます。この期間は、退職後の生活のリズムを少しだけ先取りして体験できる時間でもあります。

6. 単身赴任先からの引っ越し

現在は単身赴任中のため、退職に合わせて赴任先の住まいを引き払い、家族のいる自宅に戻ります。

引っ越しのタイミングは、退職日の1〜2週間前を予定しています。最終出社日まで通勤できる状態を保ちつつ、有給消化期間に合わせて片付けと荷物の搬出を進めます。

長期の単身赴任で蓄積した荷物は思ったより多い。この機会に整理して、本当に必要なものだけを持ち帰ることにしました。モノを減らすことは、退職後の生活をシンプルにするうえでも意味があります。

7. 社会保険——退職後の選択

退職後の社会保険には、主に3つの選択肢があります。

  • 国民健康保険への加入:前年の収入をもとに保険料が決まるため、退職直後は高額になる可能性がある
  • 任意継続:退職前の健康保険を最大2年間継続できる。保険料は在職中の2倍程度になる
  • 法人の社会保険への加入:自分の法人に加入できれば、役員報酬の水準に応じた保険料になる

私の場合、自分の法人があるため、法人の社会保険へ加入する方向で検討しています。役員報酬の金額によって保険料が変わるため、どの水準に設定するかが重要な判断になります。

任意継続との比較も重要です。どちらが有利かは収入の状況によって変わるため、退職前に数字を比べておく必要があります。

8. 企業型DCとiDeCo——移管の準備

会社員のあいだに積み立ててきた企業型確定拠出年金(企業型DC)は、退職後にiDeCoへ移管する手続きが必要です。

移管先の金融機関の選定、口座の開設、移管申請——それぞれに時間がかかるため、退職の数週間前から準備を始めることが現実的です。移管完了まで運用が一時的に止まる期間が生じることもあるため、早めに動く方がよい。

退職後は会社の企業型DCへの積立ができなくなりますが、iDeCoでの積立は継続できます。自分の法人を通じた場合は、法人の企業型DCを設ける選択肢もあります。

いずれにせよ、この手続きを退職ギリギリまで放置すると、移管手続きが間に合わなくなる可能性があるため、早めに確認することをお勧めします。

9. FIRE直前に確認しておきたいお金のこと

退職のスケジュールを組む一方で、お金の面も確認しておく必要があります。FIREを資産の総額だけで判断するのは難しい。大切なのは、

退職後に、毎月いくら入り、毎月いくら出ていくのか

を把握することです。

以下の項目を、退職前にもう一度しっかり整理しました。

確認項目確認のポイント
毎月の生活費家族全体の月額支出。固定費と変動費を分けて把握する
年間の固定費保険、税金、会費、定期支出。月割りすると見えにくいものに注意
不動産収入(手残り)満室想定ではなく、空室・修繕を考慮した手残りで計算する
法人の収益と現預金役員報酬の水準、法人の手元資金、当面の運転資金の確認
役員報酬社会保険料・所得税・住民税とのバランスを考えた設定が必要
社会保険料・住民税・所得税退職翌年は前年収入に基づく住民税が高くなる。計算しておく
企業型DC・iDeCo移管後の残高確認。受け取りは60歳以降のため中短期の流動性ではない
生活防衛資金すぐに使える現金を何か月分確保しているか。最低でも1〜2年分
大規模修繕への備え物件ごとの修繕積立の状況。突発的な修繕費への備えがあるか
投資資産の現金比率価格変動リスクを踏まえた上で、生活費を取り崩す必要があるか
妻の収入・家計との分担家族全体でどう負担するか、事前に話し合っておく
子どもの教育費中学受験、私立校の費用、大学進学まで含めた見通しを確認する

この確認を通じて、「退職しても問題ないか」ではなく、「どのような収支構造で生活するか」を具体的に把握することができます。FIREは、お金の不安を消すものではなく、お金の管理を自分でコントロールする状態に移行するものだと感じています。正直、直近では追加の収入がない場合はある程度資産を消費していく可能性があります。

10. 最終出社日を迎えるまでに

退職の2か月前から動き始めると、やることは思った以上に多い。手続きの一つ一つは小さいですが、並行して進める必要があるものが重なります。

引き継ぎが終わる。有給に入る。引っ越しをする。社会保険の手続きをする。iDeCoの移管を進める。その合間に、お世話になった人に連絡をする。

単純な事務作業だけではなく、20年以上一緒に働いてきた人たちへの感謝を伝える時間でもあります。会社員として積み上げてきたものが、今の不動産投資の基盤にもなっています。会社員だったからこそ融資を受けられた。会社員だったからこそ積み上げられた資金がある。退職することは、その時間を否定することではありません。

最終出社日を迎えるまでの2か月を、丁寧に使いたいと思っています。

📣 退職・FIRE前の準備で、一番大変だったことは何ですか?

実際に退職を経験した方、またはFIREへ向けて準備している方に聞きたいのですが、退職前の2か月間で想定外だったことや、これだけは早めにやっておいてよかったという準備があれば、ぜひ教えてください。特に、社会保険・iDeCo移管・引き継ぎ・資金確認あたりは、人によって状況が違うと思うので、経験談が参考になります。

📌 あわせて読みたい(FIREクラスター)

プロフィール
この記事を書いた人
さいかすたろう

さいかすたろう|45歳からの自由研究

20年以上会社員として働きながら、不動産投資と資産形成を続けてきました。現在は総資産3億円。退職後の自由な暮らしを目指して挑戦中です。同じ悩みを持つ方の参考になる情報を発信しています。

さいかすたろうをフォローする
FIRE
さいかすたろうをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました