前回の記事で触れた、築47年・590万円の戸建てを実際に見てきました。
前回は孤独死疑いの確認待ちと、現地視察の2点が宿題として残っていました。どちらも先日まとめて解決しました。結論から言うと、今回は見送ることにしました。
なぜそうなったのか、現地で見て感じたことを順番に書いていきます。
①孤独死は「事故物件」に該当しないと確認できた
前回書いた通り、この物件では入居者の方がお亡くなりになっている可能性がありました。仲介さんを通じて調べてもらっていたのですが、その結果が出ました。
やはり、住んでいた方はこの家で亡くなられたようです。ただ、発見されるまでの時間が24時間以内で、その後病院に搬送され、病院で死亡確認がとられたということでした。
国土交通省のガイドライン(2021年)では、自然死や孤独死であっても、亡くなった場所や状況によって告知義務の判断が変わります。今回のケースは事故物件には該当しないという見解でした。
事故物件かどうかという懸念はひとまずクリアになりました。
②現地視察|駅〜物件まで歩いてみた
物件情報には「最寄り駅から徒歩16分」と書かれていました。実際に電車で最寄り駅まで行き、そこから歩いて物件まで向かいました。
駅はかなり小さな地方の駅でした。改札はICカードが使えるものの、ゲートがなく、自分でタッチして入退場するタイプのものです。利用者が少ない駅はこうなっているところがありますが、改めて「地方の物件だ」という感覚がありました。
駅から物件までの最短ルートには、コンビニはありませんでした。ただスーパーはあったので、日用品の買い物には困らないかな、という感じです。徒歩16分という距離は、田舎でも車があれば問題ないのでしょうが、駐車場の話がこのあと出てきます。
外観は思ったよりきれいだった

外観は、想定していたよりもしっかりしている印象でした。築47年なりの年季はありますが、塗装をすれば入居はつきそうな状態で、そこまでひどくはなかった。
駐車場については、現状で1台分のスペースが確保されていました。ただし、戸建て賃貸のファミリー層を対象にする場合、このエリアだと2台分は必要になりそうです。塀を一部壊せばもう1台分は取れそうな気がしましたが、当然その工事費用が追加でかかることになります。
内部を確認|残置物と砂壁

室内は残置物が相当量ありました。箪笥や食器棚など大型の家具が残っており、これは一般的なゴミ捨てでは対応できないレベルで、業者さんに依頼した方がいいと思いました。その費用も見込む必要があります。

壁は、昔の砂壁・繊維壁系の塗り壁でした。これが少し厄介で、クロスを貼り替えるような簡単な話ではなく、上から塗るにしても下地処理が必要になってきます。リフォームの手間と費用が、新しめの物件よりかかる部分です。
2階の雨漏り|写真で見るより全然ひどかった

正直、ここが一番想定外でした。
写真で確認していた段階では「一部が濡れている」程度に見えていたのですが、実際に2階に上がってみると状況が違いました。2部屋ある2階のうち、1部屋は天井全面が濡れて乾いた跡がありました。一部ではなく、全面です。
もう1部屋は、屋根の合板が一部はがれていて、湿気が伝わってきているような状態でした。天井を部分的に直すという話ではなく、2部屋とも全面的に天井をやり替えないといけないのではないかという状況でした。
修繕費の見積もりが、頭の中でどんどん上がっていきました。
指値交渉の結果|300万円 → 「450万円なら」
仲介さんには事前に300万円の買い付けを入れて、売主側の仲介さんに交渉を依頼していました。
戻ってきた回答は、「値下げしたばかりなので売主さんには持っていけない。450万円ぐらいなら交渉できるかもしれない」というものでした。
ただ、450万円でも売主さんが受け入れてくれるかどうかはわからない、という状況です。300万円は通らなかった、という事実はあるにせよ、450万円でさえ交渉中という段階です。
数字で見ると、こうなる
実際に賃貸に出した場合の利回りを、仲介さんと話しながら確認しました。
仲介さんの見立てでは、このエリアでは戸建て賃貸はファミリー層がターゲットになるため、駐車場2台分が実質必須とのこと。現状のままではすぐに入居付けは難しいという判断でした。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 交渉先の購入価格(想定) | 4,500,000円 |
| 修繕費(残置物撤去・雨漏り・駐車場工事等) | 約2,000,000円 |
| 総投資額(目安) | 約6,500,000円 |
| 想定賃料 | 70,000円/月 |
| 年間賃料収入 | 840,000円/年 |
| 表面利回り | 約12.9% |
戸建て投資では、できれば利回り15%以上は確保したいと思っています。購入価格が落ちるか、賃料が上がるかしない限り、この数字には届きません。
また、前回の記事でも書いた通り、この物件は浸水・冠水のリスクがある立地でもあります。それを加味するなら、利回りは15%をさらに超えてくるぐらいでないと、リスクに見合わない。
今回は見送り
整理すると、今回の判断を分けた主な要因は以下の3点です。
- 雨漏りが想定より広範囲で、修繕費が膨らむ
- 450万円でも売主の合意が得られるかわからず、数字が合わない
- 冠水リスクを含めると、利回りの目標値(15%以上)に届かない
孤独死が事故物件に該当しないと確認できた点はよかったですが、数字の面で折り合いがつきませんでした。
物件は「安い」だけでは買えない。総投資額に対してリターンが見合うかどうかが全てで、今回はそのラインに届かなかった。残念ではありますが、見送りです。
また次の物件を探します。
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