いくらまで資産が減ったら会社員に戻るのか——退職前に決めた、自分なりの撤退ライン

FIRE

退職後の収入と生活費の見通しが立ってきたところで、もう一つ決めておきたいことがありました。

「いくらまで資産が減ったら、会社員に戻るのか」という、撤退ラインです。

退職した後にそのルールを決めようとしても、焦りや感情が入ってきます。ゼロベースで考えられる今のうちに、数字として決めておくことにしました。

【目次】

  1. 現在の資産構成
  2. 自由に使えるキャッシュは2500万円
  3. 撤退ラインを「半分」に決めた理由
  4. 22か月という数字の意味
  5. 一般的なFIREの基準と比べると
  6. ぼーっとしているつもりはない
  7. まとめ

現在の資産構成

まず、今の資産全体を整理します。

📌 現在の資産構成

【個人】

現金2,500万円
有価証券5,600万円
退職金2,500万円
不動産(売却想定額、残債・諸経費控除後)1億3,500万円
子どもの貯金1,300万円

【法人】

現金700万円
不動産(売却想定額)4,000万円

合計約3億100万円

数字だけ見ると「3億円もあるなら余裕では」と思われるかもしれません。でも実態は、少し違います。

自由に使えるキャッシュは2500万円

資産の大部分は、すぐに動かせません。

有価証券は長期で運用するものですし、退職金は今後の保険として残しておきたい。不動産は売ろうとすれば時間がかかりますし、売ってしまうと毎月のキャッシュフローが消えます。不動産はできるだけキープしたい、あるいは新たな物件購入の元手にしたいと考えています。子どもの貯金も、あくまで子どものためのものです。

法人の資産も、法人の運営のためのもので個人の生活費に充てるものではない。

結果として、自由に動かせるキャッシュは個人の現金2,500万円だけ、というのが実態です。

💡 総資産は約3億円でも、生活費として使えるキャッシュは2,500万円。不動産や有価証券は「あるけど使えない資産」と整理しています。

撤退ラインを「半分」に決めた理由

その2,500万円が半分の1,250万円まで減ったら、会社員への復帰を考える。これが、私が決めた撤退ラインです。

「半分」という基準を選んだのは、感覚的なものです。全額使い切ってから考えるのでは遅すぎる。一方、少しでも減ったら戻るというのは、退職した意味がない。

1,250万円あれば、仮に収入がゼロでも、さらに2年以上の時間を確保できます。その時間があれば、方向修正が利く。でも1,250万円を下回ってからでは、気持ちと選択肢の両方が狭まる。

判断が冷静にできる余裕がある段階で、次を考える。それが「半分」という数字の意味です。

22か月という数字の意味

前の記事で計算した月の支出は558,000円でした。

2,500万円 ÷ 558,000円 = 約44.8か月。単純計算では、約3年9か月で現金が尽きます。

半分の1,250万円に達するまでは、その半分——約22か月です。

不動産収入がまったくない最悪のケースを想定しても、22か月。現実には不動産からの収入があるので、実際にはもっと長く持ちます。でも「何もしなければ22か月でリミットが来る」という数字は、常に頭に置いておきたい。

📌 撤退ラインまでのシミュレーション

自由に使えるキャッシュ2,500万円
撤退ライン(半分)1,250万円
月の支出(想定)558,000円
収入ゼロの場合、撤退ラインまでの月数約22か月
不動産収入(現実レベル)を含む場合ほぼ均衡〜余裕あり

一般的なFIREの基準と比べると

FIREの世界では、よく使われる撤退基準があります。

一つは「資産が10%減ったら見直す」というシンプルな基準。もう一つは「生活費の25倍を切ったら危険」というFIREの4%ルールを逆算した基準です。

生活費25倍というのは、月558,000円なら年6,696,000円、その25倍で約1億6,740万円。これを切ったら撤退を考える、という基準です。

私の場合、総資産はこれを大きく上回っていますが、この基準はあまり参考になりません。4%ルールは株式・債券ポートフォリオからの取り崩しを前提にしていて、不動産収入が主軸の私の状況とは構造が違うからです。

だから、私はシンプルに「動かせるキャッシュが半分になったら」という基準を採用しました。複雑なルールより、自分が直感的に理解できる数字のほうが、いざというときに機能します。

ぼーっとしているつもりはない

22か月というのはあくまで何もしなかった場合の数字です。退職後も収入を増やす活動は続けるつもりでいます。

不動産の追加取得に向けた銀行への営業、ブログの収入化、植物の販売、不用品の処分と販売、FXや株式からの収益——これらを少しずつ育てながら、不動産収入との組み合わせで収支を安定させていく計画です。

それらが軌道に乗れば、22か月というリミットは意味を持たなくなります。でも「最悪22か月でリミットが来る」と知っておくことで、動くスピードが変わります。締め切りは人を動かす力を持っています。

まとめ

撤退ラインをまとめると、以下になります。

  • 自由に使えるキャッシュ:個人の現金2,500万円
  • 撤退ライン:1,250万円(半分)
  • 何もしなければ撤退ラインまで:約22か月
  • 不動産収入と副収入があれば:撤退ラインに届かずに収支均衡を維持できる見通し

不動産を売るわけにはいかない、有価証券も崩したくない、退職金も手をつけたくない。そういう「理屈」があっても、現金という最もシンプルな数字だけはちゃんと見ておく。それが退職後の資産管理において、最初にやるべきことだと思います。

この基準が正しいかどうかは、正直わかりません。でも「基準がない」よりずっといい。数字を持つことで、日々の判断が変わります。

📣 退職後の撤退基準、どう決めていますか?

FIRE済みの方や退職を検討中の方で、「この数字になったら戻る」という基準を持っている方がいれば、ぜひコメントで教えてください。人によってまったく違う基準があると思うので、参考にさせてください。

📌 あわせて読みたい

※本記事の数字は筆者個人の資産状況をもとにしています。撤退基準や資産管理の方針は個人の状況・価値観によって大きく異なります。投資・退職に関する判断については、ご自身の状況をよく確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。

プロフィール
この記事を書いた人
さいかすたろう

さいかすたろう|45歳からの自由研究

20年以上会社員として働きながら、不動産投資と資産形成を続けてきました。現在は総資産3億円。退職後の自由な暮らしを目指して挑戦中です。同じ悩みを持つ方の参考になる情報を発信しています。

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