FXで300万円溶かした27歳の春——私が今まで一番失敗した投資の話

副業

今まで一番失敗した投資は、FXだ。

最終的に300万円ぐらい溶かした。今でも書いていて胃が痛くなる。でも、この話を正直に書いておきたかった。うまくいった話だけを書き続けるのは、なんか違う気がするから。

【目次】

  1. 27歳の春——研究所が閉鎖された
  2. そこからFXを始めた
  3. なぜ、あんなにはまったのか
  4. ボーナスを全額突っ込んで、2日で50万溶かした
  5. 300万円の授業料で学んだこと
  6. 2年前にFXを再開した——今度は少額から
  7. 失敗が、不動産につながった
  8. まとめ——失敗を嘆かないでほしい

27歳の春——研究所が閉鎖された

社会人3年目の春のことだった。4月の初旬、社長からアサインされたクローザーが突然やってきて、自分が配属されていた研究所の閉鎖を進め始めた。

部長やその上の人たちは、会社の方針に抗って組織を守ろうと交渉を続けた。その戦いがどうなったか——最終的な決着がついたのは9月ごろだった。私は8月の中ごろに社内の別部門へ異動になった。

その間、約4ヶ月。ミッションらしいミッションもないまま、それまでの業務を続けるだけの日々だった。

今思うと、あの時期に感じたことは「無力感」だった。自分が何をしようとしていても、組織の意思決定ひとつで居場所がなくなる。27歳の自分には、それが衝撃だった。「いつか自分も追い出される時が来る」という実感が、あの春に刻み込まれた。

だから、何か自分で稼げる手段を持たなければと思い始めた。その焦りが、FXへの入り口になった。

そこからFXを始めた

当時、株はやっていた。ただ正直なところ、塩漬けにしているだけだった。「いつか上がるだろう」と放置している銘柄がいくつかある、みたいな状態だ。それでは稼げている実感がない。

そのころ日本では、FXブームが来ていた。「ミセス・ワタナベ」という言葉が出てきて、主婦層が市場を動かしているなんて話も聞こえてきた。書店には「FXで月○万円」みたいな本が並んでいた。当時はレバレッジを最大100倍まで掛けられて、少ない資金で大きな金額を動かせた。

やってみると、最初は面白いように稼げた。一度の取引で数万円が動く。その感覚に、あっという間にはまった。

なぜ、あんなにはまったのか

今振り返ると、よく分かる。あのころの自分は、メンタルが弱かった。

相場を見ていると、上がるかもしれない、下がるかもしれないという不安が常にあった。損切りのタイミングが分からない。保有し続けることも怖い。どちらの判断もできないまま、ズルズルと含み損を抱えていた。

本は読んだ。「移動平均線」「RSI」「ダウ理論」——色々と覚えた気になった。でも知識と行動は全然別物で、いざ相場の前に立つと全部が吹き飛んだ。自分のルールを作っても守れなかった。

一番まずかったのは、仕事中にも相場をチェックしてしまっていたことだ。仕事に集中できない。画面に向かいながら、スマホで相場を確認している。今思えば最悪の状態だったが、当時はそれが止められなかった。

ボーナスを全額突っ込んで、2日で50万溶かした

資金が減るたびに「次は取り返せる」と思い続けた。ボーナスが入ると、全額をFXに入れた。入れても溶けた。また入れた。また溶けた。

そして最後に、2日間で50万円のマイナスを出した。

あのとき、ようやく「もうやめよう」という気持ちになった。感情的な損切りではなく、「自分には向いていない」という静かな結論だった。トータルで300万円前後のマイナスになっていた。

お金の痛みより、精神的な消耗の方が大きかった気がする。常に相場のことを考えて、仕事にも集中できなくて、夜も落ち着かない。あの状態が半年以上続いていた。やめたとき、正直ホッとした。

📝 当時の自分への一言:損切りができない状態でレバレッジをかけるのは、ブレーキのない車を運転するようなものだ。技術より先に、ルールを守れるメンタルを作るべきだった。

300万円の授業料で学んだこと

300万円という金額は、今でも書くと胸が痛い。あのとき貯めていたお金のほとんどだった。

でも、あそこで学んだことは確かにある。

一つ目は、「自分の感情をコントロールできない状態で投資をしてはいけない」ということだ。知識があっても、メンタルが整っていなければ意味がない。どんな相場でも、自分のルールを守れるかどうかが全てだ。

二つ目は、「すぐに取り返そうとすると、もっと失う」ということだ。負けを取り返すためにポジションを大きくする——これが一番危ない。やっている最中は分からなかった。やめてから気づいた。

三つ目は、「自分に向いている投資が何かを考えるきっかけになった」ということだ。FXは瞬時の判断と精神的な強さが要る。私にはそれが合わなかった。ならば、時間を味方にできる投資は何か——そこから不動産投資を調べ始めた。

2年前にFXを再開した——今度は少額から

2年ほど前から、FXを再開している。

あのころと何が違うかというと、「慣れるまでは絶対に少額でやる」と決めているところだ。増やすことよりも、感情を乗せずに自分のルール通りに動けるかを確認することを優先している。

結果として、2年で最初の資金の4倍程度まで育てることができた。大きな金額ではないが、自分のペースで動けていることの方が大事だと思っている。

これから少しずつ規模を上げていく予定だ。不動産、株、FX——それぞれに性質が違う。FXは短期で動く部分を担当させるイメージで、ポートフォリオの一部として組み込んでいきたいと考えている。

失敗が、不動産につながった

「失敗はお金を払ってでもやれ」という言葉がある。私はそれを300万円で実践した(笑)。

FXをやめたあと、「自分に合った投資は何か」を改めて考えた。すぐに答えを出さずに、株・不動産・ビジネスなど色々と調べた。その中で、不動産の仕組みに惹かれた。

家賃という安定したキャッシュフロー、銀行融資という仕組み、時間とともに元金が減っていく構造——これは感情に左右されにくい。FXのように「今すぐ売るか、持つか」という毎秒の判断が不要だ。自分の性格に合っている、と思った。

あの失敗がなければ、自分の性格と向き合わないまま次の投資に進んでいたかもしれない。300万円は痛かったが、「自分はどういう投資に向いているか」という問いへの答えを買ったとも言える。

まとめ——失敗を嘆かないでほしい

あのころの300万円のマイナスは、今でも忘れていない。でも、もうそれを悔やんでいない。

今は不動産や株で、それ以上の資産が動いている。含み損が出る日もある。でも長期的な視点で見ていると、一時的な下落に焦らなくなった。あのFXの経験が、精神的な「鍛錬」になったのかもしれない。

投資で失敗した人に伝えたいことがあるとすれば、「その失敗は次の成功の材料になる」ということだ。大事なのは、失敗した原因を正直に見ること。感情なのか、知識なのか、タイミングなのか。その答えが分かれば、次は違う動き方ができる。

人間万事塞翁が馬——あの研究所の閉鎖も、FXの失敗も、今の自分を作ってくれた出来事だったと、今は本当にそう思っている。

失敗を嘆くのではなく、次は成功が待っていると思って前を向いてほしい。

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※本記事は個人の体験・見解をもとにしています。FX・不動産・株式投資にはリスクが伴います。投資の判断はご自身の状況をよく確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。

プロフィール
この記事を書いた人
さいかすたろう

さいかすたろう|45歳からの自由研究

20年以上会社員として働きながら、不動産投資と資産形成を続けてきました。現在は総資産3億円。退職後の自由な暮らしを目指して挑戦中です。同じ悩みを持つ方の参考になる情報を発信しています。

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