会社を辞めると決めてから、「退職届を出せば終わり」ではないことに気付きました。
むしろ逆でした。
退職を決めた瞬間から、やることが増えた。融資の話、クレジットカードの整理、健康診断、保険の見直し、退職後の拠点……。一つ調べるたびに「これは会社員の今じゃないとできない」と気づくことが出てきます。
私は現在45歳。20年以上会社員として働いてきました。不動産投資を続けながら、今年、退職を決意しました。
この記事は退職の手続き解説ではありません。私が今、実際に一つずつ進めていることの記録です。まだ終わっていないこと、答えが出ていないことも含めて、正直に書きます。
「会社員という信用」を持っているのは、今だけかもしれない。そう気づいたとき、準備が加速しました。
【目次】
- 不動産融資をできるだけ進める
- クレジットカードを整理する
- 健康診断と歯科治療
- 生命保険・医療保険を見直す
- 退職後の拠点を決める
- 企業型DC・iDeCoの確認をする
- 退職後のお金の流れを整理する
- 固定費をもう一度見直す
- 退職後にやりたいことリストを作る
- 家族ともう一度、話し合う
- 退職前にやること10選 チェックリスト
- 会社員のうちにやる理由 一覧表
- まとめ
1. 不動産融資をできるだけ進める
これが、退職前にやることの中で一番重要だと思っています。
私の退職後の収入の柱は不動産です。毎月のキャッシュフローを生む物件があってこそ、退職が成立する。だからこそ、今のうちに融資を動かせるだけ動かしておきたい。
銀行が融資審査で見るのは、現在の収入だけではありません。勤務先の規模、勤続年数、雇用形態——これらすべてが「信用」の根拠になります。退職すると、この信用の土台が変わります。退職後の不動産収入や資産があっても、審査の目線は変わる可能性がある。
だから今、銀行に動いてもらえる案件があるなら、在職中に進めておきたいと思っています。
ただ、「借りられるだけ借りる」つもりはありません。返済計画と手元資金のバランスを考えながら、必要な物件だけを選ぶ。キャッシュフローが確保できる物件、維持管理が現実的な物件に絞る。それが大前提です。
退職後に「もう一棟買えばよかった」と後悔するより、在職中に動いておく。銀行回りは、正直言って好きな作業ではないのですが、今の自分にしかできないことだと思って続けています。
2. クレジットカードを整理する
少し反省しているのですが、私はかつてポイント集めにはまりました。
「このカードは○○ポイントが貯まる」「このカードは空港ラウンジが使える」「このカードは旅行保険が手厚い」——そういう理由でカードを増やし続けた時期があります。気づいたら、財布に何枚のカードが入っているか、自分でもよくわからなくなっていました。
今では、年会費だけ払って一度も使っていないカードが複数あります。管理も面倒で、明細を見るたびに気分が重くなる。
だから退職前に、全部整理しようと思っています。
残すカード、解約するカード、そして今後のために今のうちに作っておくカードの3種類に分けて考える予定です。
会社を辞めると、新規カードの審査が厳しくなる可能性があります。在職中であれば通りやすい審査が、退職後では否決されることもある。だから「これは退職後も使い続けたい」「これは今後必要になるかもしれない」というカードは、今のうちに整えておくつもりです。
ポイントを追いかけるより、シンプルに管理できるカードが2〜3枚あれば十分だと、今は思っています。
3. 健康診断と歯科治療
会社の健康診断を「めんどうだな」と思いながら毎年受けていた時期がありました。
でも退職前に気づきました。これは会社員だから受けられる制度だ、と。
退職後も人間ドックを自費で受け続けるつもりでいますが、費用は自己負担になります。会社員のうちは福利厚生として受けられるものが、退職後は当たり前にはなくなる。それだけではなく、退職前に気になる箇所を全部調べておきたいという気持ちもあります。
特に歯です。痛みがないからといって、何年もちゃんと診てもらっていない歯があります。退職後に急に痛み出しても、誰も困らないのですが、自分が一番困る。だから今のうちに一度、歯科で全部診てもらおうと思っています。
退職は自由を手に入れることでもありますが、健康を失ったらその自由は使えません。お金があっても、体が動かなければ意味がない。退職後の生活の基盤は健康だと、最近よく思います。
人間ドックと歯科の予約は、退職前のうちに入れておくつもりです。
4. 生命保険・医療保険を見直す
現在加入している生命保険と医療保険は、解約する方向で考えています。
理由は、私の場合の話として書きます。
不動産のローンには団体信用生命保険がついています。もし私が死亡または高度障害になれば、ローン残債はゼロになります。残された家族には、ローンなしの不動産が残る。その意味では、死亡リスクへの備えは一定程度すでにある、と考えています。
医療費については、健康保険の高額療養費制度があります。月々の自己負担額には上限があるため、想定外の大きな医療費が発生しても、全額が自己負担になるわけではない。そこに加えて、ある程度の資産もある。別途、月5,000円・6,000円と医療保険に払い続ける必要が薄れてきた、というのが正直なところです。
ただ、これは私の場合の判断です。資産状況、家族構成、健康状態——これらが違えば、答えも変わります。「保険はいらない」と断言するつもりはまったくありません。
保険を解約するなら、退職後ではなく退職前に整理しておく方がいい。これは保険見直しの相談をした際に言われたことでもあります。在職中の方が、次の選択肢も取りやすいからです。
5. 退職後の拠点を決める
実はこれが、今も答えが出ていないことの一つです。
私は現在、単身赴任中です。退職と同時に、今の赴任先を引き払います。荷物は家族のいる自宅に戻すとして、問題は「自分の仕事スペース」です。退職後は在宅で仕事をしようと思っているのですが、家族がいる家で作業スペースが確保できるかどうか、正直なところまだわかっていません。
それで少し前に、郊外の戸建物件を見に行きました。仕事部屋兼、自分の拠点として使えないか、と思って。
最初は「買った方が得かな」と思っていました。賃料を払い続けるより、資産として持った方がいいんじゃないか、という発想です。
でも実際に物件を見て回ると、戸建はそれなりに手間がかかることも分かりました。庭の手入れ、経年劣化の修繕、設備のトラブル——不動産を所有することの手間は知っているつもりでしたが、自分が住む家となると、また別の話です。退職後に自由を手に入れたいのに、家の管理に追われるのは少し違う気がしてきました。
だから今は、買うのか借りるのか、もう少し考えています。シェアオフィスを利用するという選択肢もある。退職まであと少し時間があるので、急がず決めようと思っています。
6. 企業型DC・iDeCoの確認をする
会社に企業型確定拠出年金(DC)があります。退職後の手続きを退職前に整理して一つ一つ具体的なステップに落としておきたいと思います。
退職後はiDeCoへの移行が一般的なようですが、条件や時期によって選択肢が変わります。「退職してから調べればいい」ではなく、在職中に手続きの流れを把握しておきたいと思っています。
以前まとめて、検討をしたので、こちらを参考にして進めていきたいと思います。
7. 退職後のお金の流れを整理する
給与振込口座、投資口座、不動産の家賃収入口座、法人口座——現在、複数の口座にお金が入ってきています。給与がなくなった後、どの口座からどう生活費を出していくのか、まだ完全に整理できていません。
税金の支払い方も変わります。会社員のうちは会社が源泉徴収してくれていたものが、退職後は自分で確定申告して納付する形になります。住民税の支払い時期も変わる。国民健康保険料も自分で払う。
退職後の最初の半年は、思わぬ出費が重なりやすいという話も聞きます。だからこそ、お金の流れを事前に一度シミュレーションしておきたいと思っています。
8. 固定費をもう一度見直す
退職前に生活費の予算を整理したのですが(別記事にまとめています)、改めて「固定費」だけを切り出して見直そうと思っています。
毎月必ず出ていくお金——通信費、サブスクリプション、会員費、保険料——これらを一度全部リストアップして、本当に必要なものだけを残す作業です。
退職後は収入の変動が大きくなります。収入が読みにくい時期だからこそ、固定費は低く抑えておきたい。月1万円でも固定費が下がれば、気持ちの余裕が変わります。
9. 退職後にやりたいことリストを作る
準備ばかり話していますが、これも大事だと思っています。
退職後に何をしたいのか。やることリストではなく、「やりたいことリスト」。不動産の拡大、ブログの収益化、植物の販売、旅行、家族との時間——頭の中にあることを一度書き出してみたいと思っています。
書き出すことで、何を優先するか整理できます。退職後に「時間はあるけど何をすればいいかわからない」という状態は避けたい。そのための準備でもあります。
10. 家族ともう一度、話し合う
退職の意向は、すでに妻に伝えています。理解もしてもらっています。でも「話した」と「整理できている」は違う、と最近思うようになりました。
退職後の生活費の分担、子どもの学費の見通し、もし収入が想定を下回ったときどうするか——夫婦でもう一度、数字を見ながら話し合う時間を作りたいと思っています。
一人で決めて一人で動いていても、生活は家族みんなのものです。家族の安心があってこそ、退職後の生活は成立する。これは準備の中でも、一番後回しにしてはいけないことだと思っています。
退職前にやること10選 チェックリスト
| # | やること | ポイント | 状況 |
|---|---|---|---|
| 1 | 不動産融資を進める | 会社員の信用がある今がラストチャンス | ✅ 進行中 |
| 2 | クレジットカードを整理する | 退職後は新規審査が不利になる可能性あり | ⚡ 着手中 |
| 3 | 健康診断・歯科受診 | 会社の福利厚生として無料で受けられる最後の機会 | ⚡ 予約予定 |
| 4 | 生命保険・医療保険を見直す | 在職中に整理しておく方が次の選択肢が多い | ⚡ 検討中 |
| 5 | 退職後の拠点を決める | 単身赴任解消後の仕事スペースをどうするか | 🔲 未定 |
| 6 | 企業型DC・iDeCoの確認 | 退職後の移行手続きは退職前に把握しておく | 🔲 未着手 |
| 7 | 退職後のお金の流れを整理 | 税金・保険料の支払い方法が変わる | ⚡ 整理中 |
| 8 | 固定費を見直す | 退職後は収入変動に備えて固定費を低く保つ | ⚡ 着手中 |
| 9 | やりたいことリストを作る | 退職後に「時間があるのに何もできない」を防ぐ | 🔲 未着手 |
| 10 | 家族ともう一度話し合う | 数字を共有して、家族の不安を減らす | ⚡ 進行中 |
※状況は記事執筆時点(2024年)のものです。退職が近づくにつれ更新していく予定です。
会社員のうちにやる理由 一覧表
| 準備項目 | 会社員のうちにやる理由 | 辞めてからでは? |
|---|---|---|
| 不動産融資 | 勤務先・勤続年数が審査に有利に働く | 審査条件が変わり、融資額や金利に影響が出る可能性 |
| クレジットカード | 収入証明が安定しており審査が通りやすい | 収入が不安定とみなされ審査落ちのリスクが上がる |
| 健康診断・歯科 | 会社の福利厚生で自己負担なし(または少額)で受診可能 | 人間ドック費用はすべて自己負担(3〜5万円以上) |
| 保険の見直し | 在職中は団体保険など選択肢が多い | 個人加入になり、選択肢と条件が変わる |
| 企業型DC移行手続き | 会社の担当者に直接確認できる | 退職後は自分で手続きが必要。期限を過ぎると不利になるケースも |
まとめ
退職を決めてから気づいたことがあります。
「辞める準備」ではなく、「会社員の信用を使い切る準備」をしているんだ、ということです。
融資、クレジットカード、健康診断、保険——これらはどれも、会社員という立場があるからこそ動きやすいことばかりです。退職してから「あのとき動いておけばよかった」と思うのは、できれば避けたい。
私はまだ、すべての準備が終わっていません。企業型DCの確認も、拠点の問題も、やりたいことリストも、これからです。でも「どこから手をつければいいか」は見えてきました。
一つ動くたびに、少しだけ不安が減ります。退職の準備とは、チェックリストをこなすことではなく、不安を一つずつ消していくことなのかもしれません。
退職は、会社を辞める日がゴールではありません。その日から始まる新しい生活を、安心して迎えるための準備期間でもあります。私自身も、まだすべてが終わったわけではありません。一つずつ準備を進めながら、不安を減らし、新しい人生を迎えたいと思っています。そして、このチェックリストも、退職までに気付いたことがあれば更新していく予定です。これから退職を考えている方の参考になればうれしいです。
📣 あなたは退職前に何を準備しましたか?
退職済みの方に聞いてみたいのですが、「あのとき動いておいてよかった」という準備と、「もっと早くやっておけばよかった」という後悔、どちらも教えていただけると嬉しいです。私と同じように退職を準備している方がいれば、何に気をつけているかもぜひコメントで。
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※本記事の内容は筆者個人の経験・判断をもとにしています。融資・保険・税務などの判断は、ご自身の状況に合わせてご確認ください。必要に応じて専門家(ファイナンシャルプランナー、税理士など)にご相談されることをおすすめします。


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