先日、久しぶりに「これは動かないと」と思える物件を見つけました。
結果として、買えませんでした。
悔しかったかというと、正直そうです。ただ、現金で買える人が現れたという事実は覆しようがありません。自分が動けた範囲では最速で動いたつもりで、それでも届かなかった——そういう経験をしたので、記録として残しておきます。
【目次】
朝6時の物件発見
毎朝、起きたらまずアットホームを確認するのが習慣になっています。通勤前の30分程度、新着物件と気になるエリアの動きをチェックする時間です。
その日は水曜の朝6時ごろでした。スクロールしていると、見覚えのないエリアで目に入った物件がありました。数字を見た瞬間、思わずお尻が浮くような感覚がありました。
物件の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 路線・駅 | 京王線・新宿から約20分・急行停車駅 |
| 駅距離 | 徒歩2分 |
| 構造・築年数 | 木造・築36年 |
| 戸数・面積 | 4戸・22㎡ |
| 再建築 | 不可 |
| 価格 | 約3,500万円 |
| 表面利回り | 約9% |
再建築不可という条件はあります。ただ、価格がほぼ土地値に近い水準で、かつ利回りが9%あります。融資を使っても毎月のキャッシュフローが十分に出ると計算できました。再建築不可は出口戦略に制約がある分、価格が下がるのは理屈として理解していますが、土地値に近い水準であれば、最悪売却して損失を限定できる可能性があります。
駅から2分、急行停車駅、新宿まで20分——入居需要の観点でも悪くない立地です。「これは早く動かないと消える」と直感しました。
すぐに動いた——でも水曜日だった
まず通常の問い合わせフォームから資料請求を送り、続けて電話をかけました。時刻は6時半ごろ。当然、誰も出ません。
その後、不動産会社のホームページを確認すると、定休日が水曜日と書いてありました。
健美家のコラムで以前読んだことがあります。「火曜・水曜の夜は狙い目。不動産会社が休み前に物件データをアップしてから休みに入ることが多いから」という内容でした。まさにそのケースでした。火曜の夜に情報を上げて、水曜は丸一日休み。私が見つけたのはその水曜の朝一番でした。
電話が繋がらない以上、できることは別の方法で動くことだと判断しました。
買付証明書をメールで送った
買付証明書を作成し、不動産会社のホームページを改めて確認すると、担当者への直接のメールアドレスが掲載されていました。問い合わせフォームではなく、個人宛の窓口です。そこに買付証明書をPDFで添付して送りました。
定休日の朝に送っても、翌営業日に確認されるだけかもしれない。それでも、何もしないよりはましです。送信ログに記録が残ることで、タイムスタンプとして機能します。
1番手を確保できた、と思っていた
翌朝10時ごろ、不動産会社から連絡がありました。「ひとまず1番手として抑えました」という内容でした。
すぐに資料も送ってもらい、L&Fアセットファイナンスに連絡を入れて融資の査定をお願いしました。久しぶりにいい物件に巡り合えたという手応えがありました。
翌日、2番手になっていた
その翌日、不動産会社からメールが届きました。
「現金での買い付けが入りました。そちらを1番手とさせていただきますので、あなたは2番手になります」
ショックでした。ただ、考えてみれば仕方のないことでもあります。
再建築不可・ほぼ土地値・利回り9%・駅2分という物件は、現金を持っている人にとっても魅力的です。私自身、もし十分な現金があれば融資を使わずに買いたいと思える物件でした。現金買いは融資審査を経ないため、売主にとっては取引の確実性が高く、優先されるのは不動産売買の慣行として理解できます。
1番手の方が購入をやめた場合には連絡をほしいと伝えて、この物件については終わりとしました。
この経験から得た教訓
今回の一件で改めて確認できたことがいくつかあります。
① 物件検索は毎日続けることに意味がある
今回の物件は火曜の夜に掲載され、水曜の朝には私が見つけていました。それでも現金買いに押し出された。見つけること自体は正しいタイミングでできていたと思います。探し続けていなければ、そもそも気づくことができませんでした。いい物件は滞留しません。毎日見ていることにしか意味はありません。
② 火曜・水曜の夜から翌朝は新着を重点的に確認する
定休日が水曜の不動産会社は多く、休み前の火曜夜に情報を更新して休みに入るパターンがあります。水曜の朝早くにチェックすることで、情報公開直後の物件に気づける可能性が上がります。これは今回実際に当てはまりました。今後もこの時間帯は意識します。
③ 買付証明書はいつでも出せる状態にしておく
今回、物件を見てから買付証明書を作成・送信するまでの時間が短くできたのは、ある程度フォーマットを用意していたからです。「いい物件を見つけてから考える」では遅い。いつでも出せる準備が常に必要です。
④ 現金買いには構造的に勝てない場合がある
融資を使う投資家にとって、現金買いとの競争は不利です。これは事実として受け入れるしかありません。対抗策があるとすれば、融資承認のスピードを上げること(金融機関との関係を事前に作っておくこと)や、現金買いが難しい物件(再建築不可・属性が難しい物件)に的を絞ること、などが考えられます。ただし今回は相手が現金で問題なく買える物件でもあったため、戦略の問題というより競合の問題でした。
⑤ 悔しさは次の行動につなげる
買えなかったことは事実です。ただ、今回の動きが間違っていたとは思っていません。見つけて、すぐ動いて、書類を送って、1番手を取った。結果的に負けましたが、プロセスは正しかったと思っています。
こういう機会は今後も来ます。そのときに同じように動けるよう、準備の状態を保っておくことが大切だと感じました。
まとめ
京王線・急行停車駅・徒歩2分・利回り9%・ほぼ土地値という再建築不可物件に出会い、朝一番で動いて1番手を確保したものの、翌日に現金買いに押し出されて2番手となりました。
悔しい経験でしたが、収益物件の競争がいかに速いか、現金の強さがいかに大きいか、そして毎日の物件チェックと買付書類の準備がいかに重要かを、実感として確認できた出来事でもありました。
今後も探し続けます。
収益物件の買付競争で、似たような経験をされた方はいますか?現金買いに対して、何か工夫していることがあればぜひ教えてください。
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