FIRE前に転職エージェントの話を聞いた——一度降りた道には戻れないと、改めて気づいた話

FIRE

転職を考えたことは、今まで一度もありませんでした。

20年以上、同じ会社でキャリアを積んできました。転職市場のことも、転職エージェントのことも、正直あまりよく知らない。そんな私がある日、転職エージェントと話す機会がありました。

きっかけは、かつて一緒に仕事をしていた仲の良い人が転職をして、その際にお世話になったというエージェントの方から「ぜひ一度お話しさせてほしい」という連絡があったことです。断る理由もないし、自分のキャリアを外から見てもらうのも悪くないかと思い、オンラインで話を聞くことにしました。

【目次】

  1. どんなエージェントだったか
  2. 紹介された案件と、正直な気持ち
  3. FIREしたいと、率直に伝えてみた
  4. 「キャリアの空白は不利です」という答え
  5. 一度降りた道は、もとには戻れない
  6. それでも降りることを選ぶ理由
  7. まとめ——人間万事塞翁が馬

1. どんなエージェントだったか

その方は、一般的な転職エージェントよりもヘッドハンティングに近いタイプでした。

「この企業のこの部門のトップになれる人を探している」というように、特定のポジションにピンポイントで合う人材を探しているケースを多く扱っているとのことでした。大量の求人を紹介するのではなく、候補者を絞り込んで深くアプローチする、という仕事の仕方です。

まず一通り、自分のこれまでのキャリアを話しました。どんな仕事をしてきたか、何が専門で、どういう実績があるか。話を聞いてもらいながら、「こういう案件があります」と紹介されました。

正直、提示された案件は悪い話ではありませんでした。今のキャリアに近い分野で、ポジションとしても上を狙えるもの。別の文脈で出会っていたら、真剣に考えていたかもしれません。

2. 紹介された案件と、正直な気持ち

ただ、話を聞きながら、自分の気持ちがどこにあるかは明確でした。

新しい会社に転職して、また一から信頼関係を作って、組織の中で実績を積んで……という未来を想像したとき、正直「やりたい」とは感じなかった。悪い話でないのはわかっているけれど、それが自分の行きたい方向ではない、という感覚がはっきりありました。

20年以上会社員をやってきて、今度は自分で作った法人を育てていきたい、不動産経営を拡大したい、FXや株も育てていきたい。そっちの方が面白いと思っている、という気持ちを改めて確認した時間でもありました。

3. FIREしたいと、率直に伝えてみた

せっかく話を聞く機会をもらったので、正直に伝えることにしました。

「実は今、FIREを考えています」と。

子供がまだ小さいこと、退職に対して心配している部分があること。ただ、不動産収入や投資といった副収入の状況がある程度整ってきていること。それをある程度具体的に話しました。

エージェントの方は否定もしなかったし、説得もしてきませんでした。「そういう選択をする方もいますよね」というスタンスで聞いてくれました。その上で、一つ聞いてみたいことがあったので、正直に聞きました。

「もし私が今のキャリアで復帰したいと思ったとき、空白が空いていたらどうなりますか?」

4. 「キャリアの空白は不利です」という答え

答えは明快でした。

「やはり転職市場では不利になります。受け入れ側がどうしても二の足を踏んでしまう」と。

理由は想像できます。採用する側から見れば、キャリアの空白は「何があったのか」という疑問符になります。いくら本人が「不動産経営をしていた」「FIREしていた」と説明しても、組織の中で実績を積み続けてきた人と同じ土俵で評価されるのは難しい。それが現実だということを、率直に教えてもらいました。

「空白があっても関係ない」と言ってほしかったわけではありません。現実を正直に伝えてもらえてよかったと思っています。むしろ曖昧にされるより、はっきり教えてもらった方が判断しやすい。

5. 一度降りた道は、もとには戻れない

この話を聞いて、改めて感じたことがあります。

FIREは、敷かれたレールを降りることだ、ということです。

会社員を続けるというのは、ある意味で「レールの上にいる」状態です。昇進があって、実績があって、組織の中で評価が積み上がっていく。それは安定感でもあり、次のキャリアへの信用でもある。

そのレールを一度降りると、簡単には戻れない。降りた瞬間から、「空白のある人」として見られるようになる。これは不当な評価ではなく、採用市場というものの現実です。

頭ではわかっていたつもりでした。でも、実際に転職市場のプロから直接聞くと、その重さが違いました。これは「もしかしたら戻れるかも」という逃げ道を閉じるような話でもある。

6. それでも降りることを選ぶ理由

では、それを聞いてFIREをやめようと思ったか。そうはなりませんでした。

一度降りた道には戻れないと分かっていても、やはりFIREを選ぶ。理由を言葉にするのは難しいのですが、「このままレールの上にいることへの違和感」の方が、戻れないことへの不安より大きいのだと思います。

不動産収入がある、投資がある、法人がある。完璧な準備ではないけれど、「今ならやれる」という感覚があります。子供がいるから不安もある。でも、それを理由にしてやらないままでいると、きっと後悔する。

20年以上働いて、ある程度の基盤を作ってきた。次は自分の時間と判断で動いてみたい。その気持ちは、このエージェントとの話を経ても変わりませんでした。

まとめ——人間万事塞翁が馬

良い機会でした。転職エージェントとこういう話をすることはなかったので、転職市場の現実を知れたこと、そして自分の気持ちを改めて整理できたことの両方で、意味がありました。

「一度降りた道は戻れない」という現実を知った。それでもFIREを選ぶ。この選択が正しいかどうかは、正直わかりません。将来になってみないと分からない。

ただ、人間万事塞翁が馬という言葉を、改めて思い出しています。今は不利に見えることが後から有利になったり、安定していたものが後から足かせになったりすることが、人生にはある。会社を辞めた先に、何か新しいものが開けてくるかもしれない。後悔はしないと思っています。

少なくとも今は、そう信じて進むしかありません。

📣 キャリアの選択、どう考えますか?

FIREや早期退職を考えていて、「戻れなくなること」への不安を感じている方がいれば、ぜひコメントで教えてください。実際にFIREしてから再就職を考えた、またはした方の経験も聞いてみたいです。正直な話が一番参考になります。

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プロフィール
この記事を書いた人
さいかすたろう

さいかすたろう|45歳からの自由研究

20年以上会社員として働きながら、不動産投資と資産形成を続けてきました。現在は総資産3億円。退職後の自由な暮らしを目指して挑戦中です。同じ悩みを持つ方の参考になる情報を発信しています。

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