融資審査で「償還力がギリギリ」と言われた——債務償還年数を初めて真剣に計算した話

不動産

退職前に、もう一棟購入しようとしています。

現在、不動産会社経由で静岡銀行に融資を申し込み、審査をかけてもらっている最中です。物件の内容、自己資金、これまでの実績——準備できることはひと通り整えて申し込みました。

数日後、不動産会社から連絡が来ました。

「現状では償還力がギリギリなので、奥さんの源泉徴収票もご提出いただけますか?」

「償還力」という言葉は本で読んでいました。融資審査において重要な指標だということも、頭では知っていました。しかし今回、審査の現場で実際に指摘されて初めて、「自分の数字がどのくらいなのか」を真剣に計算するきっかけができました。

【目次】

  1. 債務償還年数とは何か
  2. 計算式と銀行が見るポイント
  3. 自分の債務償還年数を計算してみた
  4. 10年以下が一つの目安
  5. 妻の所得を加えることで対応した
  6. 今後の融資に向けて、この数字を意識していく
  7. 今は、待つだけの状態

債務償還年数とは何か

債務償還年数(ふさいしょうかんねんすう)とは、現在抱えている借入残高を、毎年の返済原資(キャッシュフロー)で割った際に、何年で全額返済できるかを示す指標です。

不動産投資の融資審査では、銀行がこの指標を使って「この人は借金を返し続けられるか」を評価します。年収・保有資産だけでなく、「実際にどれだけ返済できる体力があるか」を見る指標です。

数値が低いほど返済能力が高いと評価され、融資を受けやすくなります。逆に数値が大きいほど、「現在の収入では返済に時間がかかりすぎる」と判断され、審査が厳しくなります。

計算式と銀行が見るポイント

債務償還年数の計算式(概算)

債務償還年数 = 借入残高の合計 ÷ 年間返済原資

※ 年間返済原資=(税引後利益+減価償却費)などで計算。金融機関によって計算方法は異なります。

銀行によって計算方法は異なりますが、基本的な考え方は「今の稼ぐ力で借金を返し終えるまでに何年かかるか」です。この年数が短ければ短いほど、返済余力があると評価されます。

不動産投資家の場合、個人の給与所得だけでなく、不動産からのキャッシュフロー(家賃収入から経費・返済を引いた残り)も返済原資に含まれます。また法人を持っている場合は、個人と法人を合算して見られることもあります。

自分の債務償還年数を計算してみた

今回指摘を受けて、改めて自分の数字を概算で整理しました。個人の借入・法人の借入を分けて計算し、最終的に合算した数字が以下です。

区分債務償還年数
個人約13.1年
法人約9.8年
個人・法人合算約11.9年

※ 借入残高・収益の概算から試算した数字です。詳細な計算方法は金融機関によって異なります。

法人単体では10年以下に収まっているものの、個人は13年超。合算すると約12年という数字になりました。

10年以下が一つの目安

不動産融資の世界では、債務償還年数が「10年以下」かどうかが一つの目安とされることが多いです。もちろん金融機関や案件によって基準は異なりますが、10年以下であれば「返済余力がある」と判断されやすく、融資を受けやすくなります。

私の現状は個人・法人合算で約11.9年。10年以下の目安に対して、もう少し改善の余地があります。この物件の融資申し込みの段階で「償還力がギリギリ」と言われたのは、この数字が理由だと理解しました。

本では「債務償還年数を意識しましょう」と書いてあります。読んで「そうか」と思っていましたが、実際に審査で指摘されることで、はじめてリアルな問題として向き合えた気がします。

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妻の所得を加えることで対応した

不動産会社からの連絡を受けて、すぐに動きました。妻の源泉徴収票を取得し、速やかに提出しました。

妻の所得を合算することで、返済原資が増え、債務償還年数が改善される見込みです。「償還力がギリギリ」という状態から、審査の基準を超えられるだろう、という判断のもとで対応しました。

こういったケースは、連帯保証人や収入合算という形で対応できる場合があります。ただし対応できるかどうかは案件・金融機関・審査タイミングによって異なります。今回は不動産会社のサポートもあり、迅速に動けました。

今後の融資に向けて、この数字を意識していく

今回の経験を通じて、改めて整理できたことがあります。

融資を受け続けるためには、返済余力——つまり債務償還年数を良い状態に保つことが重要です。物件を増やすことと、収益を積み上げることは、ある時点からセットで考える必要があります。

具体的には、既存物件の家賃収入を安定させる、法人の利益を積み上げる、借入残高を計画的に減らす——こういった取り組みが、次の融資に向けた地力を作っていきます。

「融資を受けたいときだけ数字を見る」ではなく、日頃からこの数値を把握しておくことが、次の動きを早くするための準備になると感じました。

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今は、待つだけの状態

妻の源泉徴収票を提出してからは、審査結果を待っている状況です。自分でできることはひと通りやりました。あとは銀行の判断を待つだけです。

不動産の融資審査は、動ける部分と動けない部分があります。準備と書類は整えられる。でも審査の結果は自分ではコントロールできない。そのことを理解しながら、今は静かに待っています。

この物件の契約が無事に終わったら、退職の宣言をしようと思っています。

長く会社員をしてきて、FIREという考え方に出会い、不動産を積み上げてきました。退職はゴールではなく、次のステージの入口だと思っています。ただ、その入口に立つためのもう一歩が、今まさに審査の結果にかかっています。

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まとめ

融資審査の現場で「償還力がギリギリ」と指摘されたことで、債務償還年数を初めて真剣に計算しました。個人・法人合算で約11.9年という現状は、10年以下という目安に対して改善の余地があります。

今回は妻の所得を合算する形で対応しました。今後の融資継続に向けては、この数値を日頃から意識して、返済余力を積み上げていくことが重要だと改めて理解しました。

本で読んで知っていたことが、実際の審査で突きつけられることで、初めて自分ごととして腹落ちしました。知識と経験は、別物です。


不動産融資の審査で、似たような指摘を受けたことがある方はいますか?どのように対応されたか、ぜひコメントで教えてください。

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プロフィール
この記事を書いた人
さいかすたろう

さいかすたろう|45歳からの自由研究

20年以上会社員として働きながら、不動産投資と資産形成を続けてきました。現在は総資産3億円。退職後の自由な暮らしを目指して挑戦中です。同じ悩みを持つ方の参考になる情報を発信しています。

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